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1、経営・生産対策実施計画
(1)経営・生産対策ビジョン
5年後を目標とする経営・生産対策ビジョン
ア 経営・生産の総合振興に関する基本方針
田舎館村の農地は82%が水田であることから、農業は米を基幹として、りんごとの複合経営が行なわれてきたが、近年は野菜、花きの生産が伸びてきている。
今後、米については、消費者のニーズに対応して農薬の回数の少ないという安全性と、垂柳遺跡にみられる弥生時代からの稲作歴史が物語る米としての”産地の安定感”を宣伝しながら、高品質・良食味の「つがるロマン」の安定生産を推進する。
また、102haの大区画水田においては米の低コスト生産と効率的な生産組織の再編を進めるとともに、更に他地域における農業の基礎となる基盤整備の促進を図る。
「水田を中心とした土地利用型農業活性化対策」に対応して、大豆と水稲との輪作体系の確立、団地化を推進し定着を図る。また女性パワーの発揮により加工品の商品開発や産直”ふれあい市”などの消費者交流施設との連携などにより野菜・大豆等の加工利用・販売に取り組む。
園芸施設の導入に伴い野菜、花きの生産が伸びているので、転作田における夏秋トマト、ミニトマト、いちご、花き、アスパラガス等の生産振興を進め、更にハウス設置や冬の農業の推進等施設の利活用を図り農家所得の向上と産地化を進める。
りんごについては、わい化栽培への改植を進め、生産基盤の整備及び防風網の設置、共同防除組織の再編等による防除作業の効率化を進める。
イ 効率的かつ安定的な農業経営の基本指標
(ア)農業経営体の所得
【育成すべき農業経営体の所得目標】
区分 |
目標 |
| 主たる農業従事者の1人当りの年間農業所得 |
500万円程度 |
| 世帯当りの年間農業所得 |
700万円程度 |
(イ)農業経営体の労働時間
【育成すべき農業経営体の労働時間目標】
区分 |
目標 |
| 主たる農業従事者の1人当りの年間労働時間 |
2,000時間以内 |
別表1 経営管理の方法
| 区分 |
内容 |
| 経営管理の方法 |
1 経営と家計との分離を図り、経営合理化・健全化を進めるため、複式簿記記帳を行い青色申告を実施する。 |
| 2 経営内容を的確に把握し、分析をするためパソコンの活用を図る。 |
| 3 経営の安定性・永続性を高めるため、経営管理を強化し、法人化を推進する。 |
別表1 経営管理の方法
| 区分 |
内容 |
| 農業従事の態様等 |
1 農業従事を安定的に確保するために、休日、給料制の導入 に努める。また、雇用労働者の恒常的な雇用を要する経営
体では、社会保険の加入に努める。 |
| 2 他産業並の労働時間を実現するため、季節雇用者の適切な 導入を図る。 |
| 3 労働環境の快適化を進めるため、作業環境の整備に努める。 |
| 4 労働の安全性の強化を図るため、機械作業者の安全、休息時 間等の確保に努める。 |
ウ 効率的・安定的な農業経営の育成・確保方針
(ア)認定農業者の育成に関する基本方針
本村及び近所市町村において現に成立している優良な経営の事例を踏まえつつ、農業経営の発展をめざし農業を主業とする農業者が地域における他産業従事者並みの生涯所得に相当する年間農業所得700万円程度(主たる農業従事者一人当り500万円程度)、年間労働時間(主たる農業従事者一人当り2,000時間以内)の水準を実現できるものとし、また、これらの経営が本村農業生産の相当部分を担う農業構造の確立をめざす
(イ)認定農業者の育成目標
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認定農業者 |
既に効率的・安定的な経営体 |
計 |
| 現状 |
37 |
130 |
167 |
| 目標 |
50 |
121 |
171 |
(ウ)農業経営の法人化の推進に関する基本方針
生産組織は地域又は集落を生産単位として形成する上で重要な位置づけを占めるものであり、既存の共同利用組合、生産組織を新しい組織の中心にして組織の再編を図る。このため組織経営体の中核となるオペレーターを育成し、また農作業受託を促進し地域営農の効率化を図り、順次、法人化への誘導を図る。
エ 多様な担い手の育成、確保方針
(ア)多様な担い手の育成に関する基本方針
将来農業の担い手として、個別経営のほかに、豊蒔・大根子地区においては、法人化を目指す生産組織の育成を図り、また地区の状況に応じた農作業を行なう受託組織の育成などを推進し、多様な担い手の確保を図る。
(イ)多様な担い手の育成目標
オ 女性農業者の育成・参画推進方針
(ア)女性農業者の参画の促進に関する基本方針
家族経営協定締結の推進、または農業関連団体・組織等における女性の登用は、地域農業の活性化を推進するうえで重要な役割をもっている。このため農業経営及びこれに関連する活動に参画する女性農業者を育成することとし、地域農業の活性化を推進するために女性農業者の能力が十分発揮できる条件を整備し、地域における諸施策、方針等の決定の場へ女性が参画できる体制づくりをする。
(イ)女性農業者の育成・参画に関する目標
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経営・生産対策推進会議 |
農業女性起業グループ数 |
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| 現状値 |
2人 |
3 |
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| 目標値 |
5人 |
3 |
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カ 高齢者対策推進方針
(ア)高齢者の活動の促進に関する基本方針
農業は本村の基幹産業であるが、農家の後継者不足や農業従事者の高齢化が進行しており、特に農業就業人口に占める高齢化率は22.7%と高齢化が進んでいる。また、担い手農家においても介護負担が増加し農業経営に支障をきたしており介護負担の軽減が急務である。
今後は高齢者が農業生産や地域活動の一翼を担い豊富な経験を生かした農業等古くから培った農村文化、地域活動の活性化において、その能力を発揮できる場の創出をすることとする。また、高齢者の介護負担を軽減するためにも高齢者が意欲、能力に応じて生涯現役を維持し、安心して住める生活環境を整備することが重要であり、高齢者の活動の場づくり、健康の維持・増進を促進する。
(イ)高齢者活動グループ育成目標
キ 新規就農対策推進方針
(ア)新規就農の促進に関する基本方針
活力ある農村・農業を維持し職業としての農業に魅力を感じ意欲を持って就農する青年農業者等を確保・育成するため新規就農者受入促進基本方針及び新規就農者受入計画を策定し受入体制を整備する。新患参入者、又は農家子弟については、今までの既成概念にとらわれない新たな感覚を持って就農できる支援体制づくりをする。
(イ)新規就農者の確保目標

ク 担い手への農用地の利用集積方針
(ア)担い手への農用地の利用集積に関する基本方針
農業基本構想を基本に地域又は集落単位による担い手を育成するとともに農協、土地改良区、村が一体となり地域の生産組織、担い手への土地利用集積体系を促進し、効率的な農業生産が図られるよう地域ぐるみで農用地利用集積を推進する。
(イ)担い手への農用地の利用集積目標

ケ 主要作目の生産振興方針
(1)水稲
本村は水稲の作付けにあった気象条件等に恵まれた地域であり、水稲は村の基幹作物である。良食味の「つがるロマン」を主力品種として生産コストの低減及び良質安定生産に努め地域の特性を生かした低農薬栽培米、また有機物を施用した栽培による「食味、健康、安全イメージ」を売り込むこととし消費者のニーズに合った田舎館産米の需要、拡大を図る。
(2)大豆
水田の有効利用を図るため土地利用型作物として水稲と大豆の輪作体系を確立し、長期的な作付体系、団地化を進めながら技術の高位平準化、横械一貫体系による生産維持と高品質多収を図る。
(3)果樹
米に次ぐ基幹作目として重要な作物であり、栽培技術は高位水準化されているが、近年わい化栽培が普及しており単位収量の増加が見込まれることから生産量は増加傾向にある。品種構成はふじが主力で全体の5割を占め、王林、つがるとなっている。また、近年は生産過剰傾向に加え、輸入自由化等により厳しい状況化にあり、生産性と食味の向上を図るためには品種構成の適正化、園地の改良、病害虫防除の徹底、地力の増強に努めるとともに、無袋栽培、わい化栽培、作業の共同化等により省力化の推進・安定生産に努める。 また、ぶどうはスチュウーベンを主に、市場での評価を得るまでに至り、出荷組合による貯裁施設も整備され栽培面積も拡大傾向にあることから、りんごに次ぐ主要果樹として、優良品種の移行も図りつつ安定した生産に努める。
(4)野菜
野菜栽培は施設を中心に面積が年々増加している。特に平成2年から実施している園芸施設(パイプハウス)の助成事業により、夏秋トマト、ミニトマトや冬の農業としてアイベリー(いちご)栽培を中心に産地化が進められている。
今後は土づくりに主眼を置き、地力の維持増進を図りながら主力作物として安定的生産や品質の向上を図り、共同選果機等集出荷施設の整備による産地化を目指す。
また、アスパラガスの栽培も増加傾向にあり、生産量、販売額等も順調で今後も作付けの拡大と土づくりによる品質の向上と安定生産に努める。
(5)花き
花き栽培は平成2年から実施している園芸施設(パイプハウス)の助成事業により栽培者及び栽培面積が増加している。種類別にみると、転作田を利用した露地栽培のひまわり、アスターが普及してきており、施設栽培ではトルコキキョウ、ユリ、デルフィニウム、バラ等切花の栽培が増加している。
今後とも露地・施設栽培を総合的に推進し作付拡大を図るとともに生産技術の確立等安定的な生産と所得の確保に努める。
(ウ)生産・流通改善方針
a 土地利用・作付体系の改善
(1)水稲、大豆
本村の土地の立地条件は平坦で土壌は肥沃であり農作物の作付けには適しており、水稲を中心に利用されている。しかし近年米の過剰傾向による水田の減反政策が進められ3割程の減反を余儀なくされており、水田を有効利用するためには土地基盤を整備しながら集落又は地域の話し合いのもとで合意形成を図り、土地利用型作物(大豆)栽培の普及拡大を促進し土地の有効利用を図る。
また、転作作物(大豆)と水稲との輪作体系を確立し機械化一貫体系による計的な生産体制の推進を図る。
(2)りんご
老朽園地の実態の把握と、園地の改良、改植、堆肥等有機物投入による園地の若返り及び無袋栽培、わい化栽培の推進、防除組織の再偏強化により作業効率の向上とコストの低減を図り安定生産に努める。また、激しい産地間の競争に対応するため冷蔵施設の整備と親格、品質の統一等を図り共選・共販による集出荷体制の強化と計画出荷の推進に努める。
(3)野菜
年々野菜の栽培面積が拡大しており、特に施設栽培による夏秋トマト、ミニトマト、イチゴ等作付けが拡大し、販売・出荷量とも増加傾向る。さらに高品質なものの収量増加を目指し農協を主体とした集出荷体制を強化し規格の統一等系統出荷による農家所得の向上に努める。
(4)花き
園芸施設の導入支援や技術指導による生産者の確保と栽培の平準化に努める。 また、水田を活用できるひまわり、アスター等露地栽培の生産拡大と系統出荷体制の充実、強化を図る。
b 土地基盤整備の改善
農地の整備状況は大根子・豊蒔地区の一部の水田(102ha)は整備されたものの、その他の水田については積寒事業等の5aから10a区画水田がほとんどで農道も狭いため近代化率が低く機械化作業に支障をきたしている。
今後、生産性向上、転作田を活用した作付体系を確立するためにも土地基盤整備と基幹農道、用排水路の一体的な整備を進める必要がある。
C 生産の組織化等による団地化の促進と生産単位の拡大
生産組織は共同利用、作業受委託組織等の32組織(水稲24組織、りんご防除8組織)がある。一部の組織においては活発に活動しているもののほとんどの組織はオペレーター及び参加者が高齢化し組織の活動が低下しており組織の弱体化が進行している。これらの状況を踏まえ、集落を単位としたローラー作戦を展開し組織の再偏強化を進め、集落又は地域の粗織による機械、農業施設の共同利用や共同作業の促進し、集落営農を主体とした団地化の推進等効能率的な生産体制の強化に努める。
d 生産技術の改善
(1)米
つがるロマンの栽培普及の確立、良食味・高品質米の安定生産及び高性能農業横械の導入による作業の省力化等低コストに向けた地域営農の確立を目指す。
(2)りんご
園地の改良、わい化樹への改植等園地の若返りを推進し経営規模や労働力を考慮したバランスのとれた品種構成の確立を目指す。
共同防除組織の育成及び防除機の共同利用による省力、低コスト化を目指す。
(3)野菜
夏秋トマト、ミニトマト、イチゴについてはパイプハウスなど施設導入による高品質多収を目指す、特に夏秋トマトは選果施設充実等品質の平準化と省力化による面積の拡大を目指す。
e 流通の改善
(1)米
低農薬、良食味、高品質生産等消費者のニーズに合った売れる米づくりに向けて青森米のPRキャンペーン等各種イベントに参画し消費拡大に努める。
(2)果樹
適正な貯蔵及び品質、規格の統一等集出荷体制を強化し系統による販売体制の整備に努める。
(3)野菜
系統集出荷体制を強化し、主要消費地での消費宣伝活動を拡充を図る。
(4)花き
系統出荷体制の充実、PR活動、市場情報の迅速な収集と伝達体制の整備を図る。
(エ)生産に際しての環境保全に関する方針
施設栽培が年々増加しハウス用塩化ビニールやマルチング用ポリエステル等の生産資材の使用が多くなっており、適正処理が求められている。処理対策として農業用廃プラスチックの適正な業者による焼却処理、又はリサイクル利用の促進や代替新素材の活用の推進等生産者と一体となった取組みを目指す。
また、環境問題に対する社会の関心が高まっていることから、農地の自然循環機能を発揮する取組みを推進する。
今後も堆肥盤等既存施設を効率的に活用し栽培の基本となる土づくりを進め、稲わらや籾穀を利用した堆肥づくりの推進等環境にやさしい農業に取り組む集団や農家の育成並びに農薬や化学肥料を減少できる栽培技術の普及等消費者のニーズに即した環境に配慮した農業の取組みを目指す。
コ 経営・生産対策として必要な各種事業の導入方針
(ア)各種推進対策の導入方針
(1)農業者育成・確保対策
村農業経営基盤強化促進基本構想に即して、認定農業者をはじめ意欲のある担い手を育成・確保するために必要な支援事業を展開する。
(2)男女共同参画対策
農村・農業の発展を維持する上でも農業に携わる女性の農業経営や地域社会に参画できる条件づくりを進めるために必要な支援事業を展開する。
(3)高齢者対策
高齢者の多様な経験・能力を生かした活動の促進と農家における高齢者介護等農家の経営負担を軽減するとともに、高齢者が生きがいと安心して住める生活環境づくりに必要な支援事業を展開する。
(4)新規就農者確保・育成対策
新規就農促進基本方針及び受入計画策定及び体制を整備し地域農業を担う就農者を育成・確保するための必要な支援事業を展開していく。
(5)農地の利用集積対策
村農業経営基盤強化促進基本構想で定めた「農地流動化に関する新たな目標」を達成していくために必要な支援事業を展開する。
(6)経営構造対策
地域を担う農業者の創意工夫を基調とし、集落単位又は地域における合意形成を図りながら目標、計画、プログラムの作成等地域と一体となり経営体の育成に必要な支援事業を展開していく。
(7)生産対策
本村の地域性を生かした作物の栽培の振興を図り、担い手の育成・確保、による産地形成等地域農業の安定と経営体質の強化を図っていくために必要な支援事業を展開していく。
(イ)農業関連施設等の導入方針
a 農業関連施設整備方針
(a)生産・流通・加工施設
生産性を高めるため基盤整備を進め利用集積または低コスト生産、生産調整(転作)が容易にできる水田の整備(大区画化)や園地の改良改植等によるりんご園の若返りやしっかりとした基盤を整備し産地体制強化や共同利用施設、集団営農用機械等の効率的な利用を促進する。
流通・加工施設については消費者・実需者のニーズに即した集出荷体制を確立するための流通施設や高付加価値化のための加工施設を整備する。
(b)情報関連施設
農業等に閑する情報の収集・伝達を農業者に幅広く利用できる情報通信システム化を進め営農活動の合理化等計画的な整備を進める。
(c)都市農村交流施設
農業への知識を深めていくため都市住民に農業・農村での生活と生産を体験学習できる総合的な交流施設・体験農園等を計画的に整備する。
(d)農業研修教育関連施設
経営感覚に優れた担い手の育成・確保に必要な高度研修教育施設等を広域での整備を促進する。
(e)その他の施設(女性活動支援施設、高齢者農業活動施設)
農業に携わる女性が率先して参加・活動できる拠点となる施設の整備を計画的に進める。また農業の高齢化が進む中で高齢者の生き甲斐のある生涯のため、資質、能力に応じた活動ができる生産施設の導入等支援事業を計画的に進める。


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