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第1章 村づくりの基本的な視点
これまでの村づくりの経緯と成果の上に立ち、ポテンシャリティの高い蓬田村を目指して、今後の村づくりの基本的な視点を次のように定めます。
1.緑豊かな快適な環境の形成
村の人々の暮らしは、自然環境と調和した発展が図られてきましたが、改めて、美しい景観、自然や環境、動植物に配慮した環境づくりが必要となっており、これまで以上に環境に配慮した村づくりに努めるとともに、生活環境施設の整備を図る必要があります。
また、自然環境や歴史資源の価値が再び見直されつつあり、先人が培ってきた田園風景、美しい海岸風景や歴史的遺産を現在に生かした生活空間づくりに努める必要があります。
2.ゆとりがある暮らしの実現
ものの豊かさより、ゆとりやこころの充足を求める意識の変化が顕著となってきており、余暇生活の重視や学習意欲が高まりつつあります。ゆとりある暮らしの実現には、時間的側面はもちろんのこと、多様な学び方を選択できることが望ましく、また遊びについても環境や空間を創り出していく必要があります。
学び方については、個性ある学校教育の推進を図り、青少年の生き方の選択肢を広げる工夫をするとともに、芸術文化、生涯学習、スポーツ活動の機会確保や場の提供などが必要となってきます。
一方、遊びの環境確保については、玉松園カントリーパークと組み合わせた一体的な利活用を図りながら、自然との関わりの中で農林漁業と連携した交流事業などが必要となってきます。
3.活力ある長寿社会・親子のふれあいのある社会
わが国においては、人口の少子・高齢化が進みつつあり、本村においても若者の村外流出、出生率の減少等により人口減少が続くとともに、高齢化への進展も著しいものがあります。
このため、若者の定着を図っていくことにより人口減少に歯止めをかけるとともに、宅地開発、企業誘致、交流の拡大を進めながら定住人口の増加に結びつけていくことも必要です。
また、高齢化社会への対応については、生きがいづくりや、健康の保持・増進はもとより、保健、医療、福祉等の分野が一体となった包括ケアシステムが求められていると同時に、高齢者の豊かな知識、経験、技能が効果的に生かされる地域社会づくりが必要となっています。
*ポテンシャリテイ(potentiality/可能性・潜在力)
4.創造性のある地域産業の振興
村の基幹産業として高い地位を占めている農業は、農産物の輸入自由化や価格の低迷などの諸問題などを抱えていますが、立地条件を生かした付加価値の高い農業生産、食生活の変化に対応した商品開発や人にやさしい安全な農業への対応が求められています。
漁業については、ホタテの価格変動による所得の不安定要素があり、今後は省力化、協業化や施設の整備を進め、付加価値の高いものへの移行が求められています。
また工業においては付加価値の高い製品の開発、商業においては消費者の新しいニーズへの対応が求められています。
このため、今後の地域産業の振興にとって、創意と工夫等が重要となっており、人材や資源を有効に活用するなど新しい環境づくりを進める必要があります。
5.生活圏の広域化への対応
住民の生活圏の広域化が進み、通勤・通学をはじめ買物、医療などさまざまな面で広域的交流が盛んになり、住民の社会経済活動が活発化しています。
このため、周辺市町村との連携のなかで広域的な利用を促進するための施設や道路の整備など、より広範囲での地域連携のネットワーク化を図り、生活の充実を目指す必要があります。
第2章 基本理念
日本の社会が成長型社会から質的な充実を目指した成熟型社会へと移行が進むなかで、蓬田村においても新たな発想に基づく村づくりへの取り組みが求められています。
また、これからの村づくりは地域住民が主体となる村づくりが必要となってきており、住民と行政が一体となって村の歴史、文化、産業など多方面にわたり、蓬田村にふさわしい個性と魅力を育んでいくことが必要であり、基本理念を次のように設定します。
・共生
自然環境を大切にしながら自然に親しみ守っていく村づくりをめざします。
・創生
村のさまざまな資源を活用しアイデアや知恵を生かした創造性豊かな人づくりをめざします。
・交流
新しい出会いやふれあいをさかんにし個性豊かな村づくりをめざします。
第3章 将来像
村民憲章に唱われている「明るく、ゆたかな、住みよい村」を創出していくことは永遠の目標であり、この将来像そのものが目指すものです。
共生・創生・交流を村づくりの基本理念に、村の将来の基本的視点を考慮して、村に住む一人ひとりが多様な豊かさを追求することができる村づくりを目指し、将来像を次のように掲げます。
・豊かな自然と共生する活力のみなぎる村
第4章 基本目標
次の四つの基本目標を設定します。
1.自然・生活環境
・緑豊かな快適な村づくり
2.保健・医療・福祉
・健やかでふれあいのある村づくり
3.教育・文化・人づくり
・はつらつとした創造性豊かな人づくり
4.産業
・活力ある産業の村づくり
1.緑ゆたかな快適な村づくり
美しい自然や環境、動植物、海洋資源の生態系に配慮した環境づくりを基本に据えた村づくりを進めます。住民と行政が一体となって未来に引き継ぐことができる環境づくりを進め、住民が郷土に愛着のもてる村づくりに努めます。
また、良好な住宅地の形成、公園などによるゆとりある環境づくりや排水対策、水資源の確保、リサイクル運動など生活環境の向上に努めるとともに、災害のない安全な村土の形成を進め、防災体制の整備等、安心・安全な村づくりを図ります。
日常生活における広域化を支える社会基盤として、また新たなライフスタイルを創造するために重要となる道路・交通ネットワークの整備を進めるとともに様々な情報の利用を図り、地域の活性化を進めます。

(魅力的な居住環境)
自然的・田園的な環境と景観を損なうことなく生活基盤の整備を図ります。また、自然の循環機能を維持することに十分配慮を払いながら、魅力的な居住環境づくりに努めます。
(道路網の整備促進)
国道280号バイパスが新幹線青森駅、東北自動車道インターへの連結により交通量の増加が予想されます。このためこのバイパスへの連絡道路の確保や生活道路の安全対策に努めます。
2.健やかでふれあいのある村づくり
高齢化が進むとともに、住民の関心が高まりつつある健康づくりのための保健・医療・福祉サービスの充実を図ります。
そのために、住民一人ひとりが健康を意識したライフスタイル全般にわたる改善に努めるとともに、保健・医療・福祉の一体的な推進を図り、地域ケアの仕組みを構築し、地域全体で支え合う長寿社会の形成に努めます。

(地域で支えあう福祉体制づくり)
地域の一人ひとりの力を結集できるような、自主的な福祉活動を支援することにより、地域で支えあう福祉の仕組みを構築し、思いやりとふれあいに支えられた暖かみのある地域社会づくりを目指します。
(地域の健康づくり支援)
健康づくりには、豊かな自然や地域資源の活用を進めるとともに、健康づくりを通して交流の輪が広がるように図ります。また「自分の健康は自分で守る」を基本に、栄養・運動・休養のバランスのとれた健康的な生活習慣の確立を目指し、地域ぐるみの健康づくり運動を進めます。
3.はつらつとした創造性豊かな人づくり
村づくりは人づくりが基本であり、地域住民の心の豊かさが重視される時代にあっては、地域の文化がその地域のイメージをつくりつつあり、地域住民の生活の充実や村勢の発展にとって文化の振興は重要な課題となっています。このため、幼年期から文化に親しめる環境づくりや文化活動のための基盤整備、環境整備を基本に人づくり・場所づくり・機会づくり・情報提供の充実に努めます。
今後の生涯学習については、学習を通して個人の視野を広げ、生活の豊かさを高め、村勢の発展を促す力となる環境づくりに努めます。また子どもから高齢者まで気軽にスポーツを楽しめる環境づくりに努めるとともに、新たな出会いの場を創出していきます。
(地域文化の創造)
豊かな心が育まれる美しい景観づくりや、価値あるものの伝承・創造に努めるとともに、地域住民が文化を楽しみ尊重する環境の醸成を図り、文化活動の支援に努めます。
(余暇を楽しむ環境づくり)
スポーツを気軽に楽しむことのできる環境づくりを推進するとともに、健康づくりへの利用を図り、気軽にボランティア活動のできる環境づくりに努めます。また豊かな自然環境を生かし、スポーツイベント等の開催・誘致に努めます。
4.活力ある産業の村づくり
産業が果たす役割は、所得や生活の質的向上など住民生活の充実を図るために、非常に大きいものがあります。国においても、農・漁業においては自由化が進み、工業については生産拠点の見直しなどが進み、産業全般に構造の転換期を迎えています。
このため、これからの新しい時代に対応できる地域産業の基盤づくりや農林漁業の多面的な活用、高齢化や雇用形態が変化する中で、地域で安心して働くことができ、様々なワークスタイルを選択できるような地域産業の形成を目指します。
村の基幹産業である農業は、生産・加工・流通など総合産業化の視点に立った取り組みを図り、新たな価値を生みだすよう努めます。また漁業においても同じく新たな価値の創出に努めます。
工業は、産業発展の基礎となる拠点整備を進めるとともに、新たな雇用の場の確保を図るための企業誘致に努め、商業については、住民の基礎的生活を支えるとともに、高齢化が進むなかでのふれあいの場になるなど、多面的な機能を発揮できるよう活性化に努めます。
(創造性豊かな農林漁業の展開)
中山間地域の特性を生かした農業や海産資源の活用を図ることにより農林漁業の多面的展開に努めます。
(地場産業づくり)
農林業や漁業の資源を総合的に利用した特産品づくりを進め、観光や商業との連携を深め、新たな地場産業づくりに努めるとともに、企業などの立地促進に努めます。

第5章 将来の指標
1.人口・世帯数
村の人口は昭和35年において5,425人であったが、高度成長時代を迎える頃から減少傾向をたどっています。今後は本構想を推進することにより、生活環境の整備や地域産業の振興等、人口の定着化を強力に進めることにより、平成22年の人口を3,730人と想定します。
また世帯数については、一世帯当たりの人員がやや減少し、2.9人、1,300世帯になると想定します。

2.就業者数
本村は長い間、稲作を中心とした農林漁業の第1次産業を柱とした産業構造を示してきましたが、平成7年調査において、第3次産業に追い越された形となっています。就業者数は高齢者の増加により就業率は低下することが予想され、平成22年には1,976人が見込まれています。
産業別には、第1次産業就業者の減少と、第2次、第3次産業就業者の増加が見込まれます。

第6章 施策の大綱
1.緑豊かな快適な村づくり
(1)自然環境の保全
東に陸奥湾、西に大倉岳を望み、この裾野に広がる豊かな緑と水は村民のかけがえのない財産であり、積極的に保全に努めます。
また景観や海・山など自然の保護を図り、環境や景観に対する住民の意識を高め、快適な環境や景観づくりに努めます。
(2)快適な生活環境の確保
快適で清潔な生活環境実現のため、安定した安全な飲料水の供給と生活排水処理のための施設整備を図ります。
また年々増加する廃棄物の適正処理、減量化及びリサイクルの推進を図り、自然や環境にやさしい村づくりを進め、環境問題への適切な対応に努めます。
(3)安全な暮らしの確保
環境や社会の変化に対応した地域住民の安全な暮らしを確保していくために、交通安全や防犯対策に積極的に取り組むとともに、消費生活の安定に努めます。
交通量の増加に対応した、総合的な交通安全対策を推進するとともに、地域ぐるみの防犯体制の確立に努め、豊かで安心できる生活の確保に努めます。
(4)安心できる生活環境
村土を災害から守り、住民の生活、財産の安全確保を図ります。そのために災害に強い村土の形成や大震災等の緊急時における迅速な対応が図られるよう防災体制の充実に努めるとともに、迅速な消防・救急体制の確立に努めます。
(5)交通・交流ネットワークの整備
交流の基礎となる道路交通の整備と情報通信ネットワークの活用に努めます。
道路交通については、日常生活における利便性の確保を図ります。また情報サービスを活用し、保健・医療・福祉・教育などの住民サービスの向上に努めます。
(6)自然と共生できる土地利用
土地利用については、秩序化を図るとともに農地や緑地の保全に努め、良好な住宅地の供給を図り、豊かな自然を生かした観光レクリエーションの形成に努めます。
また、地域の自然の特性を考慮し、環境保全に配慮した土地利用を進めます。
(7)うるおいのある居住環境の確保
快適性が確保された質の高い居住環境の整備を図るため、宅地の整備や自然環境と一体となったゆとりの居住空間づくりなどに努めます。また身近な広場の整備や緑地の保全に努めます。
2.健やかでふれあいのある村づくり
(1)健康の保持
若い時からの生活習慣病の予防に努めるとともに、健康づくりの推進と疾病の早期発見・早期治療、ハリビリテーション、在宅ケアなど保健サービスの総合的提供を図ります。また、適切な医療を安心して受けられるような地域医療システムの確立に努めます。
(2)充実した福祉社会
子どもも高齢者も障害者も、みんなが助け合い、ともに生きる福祉社会づくりを目指し、地域福祉の拠点づくりや福祉体制の整備を進め、行政と住民等が一体となって協力連携して、福祉を高めていくように努めます。
また障害者対策として、バリアフリーの村づくりを進め、スポーツ活動などの社会参加活動の促進に努めます。
(3)子育て支援
家庭や地域での子どもを取り巻く環境は変化してきており、少子化に伴う子どもの減少が大きな問題となっています。こうした状況において、保育ニーズの多様化に即応した保育施設等の整備と保育内容の充実を図るとともに、子育てへの支援や地域における好ましい子育て環境づくりを進めます。
(4)安心できる長寿社会
地域における長寿者がいきいきと暮らすことができるよう、健康づくり、学習・スポーツの機会確保など環境づくりに努めます。また豊かな知識と経験を生かした活躍の場の確保に努め、社会参加と生きがいを促進する環境づくりに努めます。
(5)安定した生活と年金・保険の充実
各種援護制度の適切な活用と実態に即した福祉サービスの推進を図り、生活の安定と自立に努めるとともに、年金・保険に関する啓発を進め、各種相談の充実と事業・制度の運用の円滑化に努めます。

3.はつらつとした創造性豊かな人づくり
(1)青少年の健全育成
心身ともに健全な青少年を育成することは、家庭・学校・地域社会にとってもかけがえのない財産であり、思いやりの心を持つ人間性・創造性豊かな人材の育成に努めます。
また幼稚園教育の充実を図り、安心して子育てできる環境づくりに努めます。
小・中学校教育においては、児童生徒一人ひとりの個性や能力を生かすきめ細かな指導のもとに、社会の変化に主体的に対応できる能力と態度を身につけた人間形成に努め、学校施設・設備の充実を図ります。
また、家庭教育の充実を図り、地域における青少年の自主的な活動を促進します。
(2)生涯学習・スポーツの振興
地域住民だれもが、いつでも・どこでも・自主的にできる生涯学習の推進体制づくりを進め、施設整備や情報提供、指導者の確保・育成など、学習環境づくりを推進します。
また、スポーツ・レクリエーション活動の機会づくりと施設整備に努めるとともに、活動への支援を積極的に推進し、生涯を通して楽しめる環境づくりに努めます。
(3)個性豊かな地域文化の創造
心の豊かさや質の向上を目指して、個性あふれる豊かな文化の村づくりを推進します。村を支えてきた文化や歴史・伝統の継承を図り、芸術・文化活動に親しむことのできる環境づくりを進め、新しい文化の創出に努めます。
また、国際交流のための条件整備を進め、地域住民レベルでの国際活動を促進するとともに、平等な立場で男女それぞれの個性や能力が発揮できるような地域づくりを進めます。

4.活力ある産業の村づくり
(1)農林水産業の振興
農業については、中核農家への農用地の集積による農業経営の規模拡大と複合経営の確立に努め、地域営農体制の構築を図るとともに、流通の拡大、都市との交流、他産業との連携等により付加価値を高めるなど多様な振興を図ります。
林業については、森林、木材のもつ機能を生かした総合的な推進を図ります。
また、漁業については主産業であるホタテを含めて、付加価値の高いものへの移行を促進するとともに、栽培漁業の振興を図ります。
(2)地域産業の育成
自立性の高い地域づくりを進めるために、自然環境を生かした産業拠点の整備を図り、研究開発企業など無公害的企業の立地を促進します。
住民の利便性の向上を目指すとともに購買力を高めるため、小売店等が消費者ニーズに対応できるよう店舗・サービスの改善を促進し、共同店舗化等の検討や観光事業との連携を進めます。
また、新しい地域産業の育成に向けて、幅広い観点からの人材育成、人材確保を図ります。
(3)観光の振興
自然環境や景観の保全を基本に、自然と共生した観光開発を進めます。
このため、自然学習や自然体験の場の整備を進めるとともに、海、山の自然とのつながりの中で、自然の楽しみ方の開発や農村資源、海産資源の活用に努めます。
また、近隣観光地との連携を保ちながら、滞在性を高めていきます。

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