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| 小川原湖畔の野鳥 | |||
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三沢市北東部の仏沼から小川原湖畔に広がるヨシ原で、国内稀少野生動物種のオオセッカが「ビジョ、ビジョ」と声高らかに舞い上がる。稀少種のコジュリンは、美しい澄んだ声でさえずり、オオジンギは、「ガッガッガッ」と羽音を立てて上空から急降下しています。ヨシ原の主、コヨシキリやクイナが八甲田連峰を背にしてさえずるコーラスは、独特のすがすがしさを演出しています。 仏沼は、オオセッカの世界的な繁殖地の一つで、サンカノゴイ、チュウヒ、カンムリカイツブリをはじめとする多種多様な絶滅危急種の声を聞くことができるところです。また、春や秋の渡りの時期には、国の天然記念物のマガン、ヒシクイ、ガンカモ類などの渡り鳥の声が聞かれます。仏沼とその周辺の小川原湖畔は、渡り鳥の種類、数が大変多く、国際的に重要な中継地であり、野生の生き物たちと間近に感動的な出会いのできるところです。 |
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オオセッカ |
種の保存法:「国内希少野生動植物種」、国際自然保護連合レッドリスト掲載種、IBA選定種、アジア版鳥類レッドデータブック掲載種、環境省レッドデータブック掲載種。翼羽に爪が残っている原始的な鳥で、「ビジョビジョ」と鳴き放物線の弧を描き飛翔する鴬の仲間。明治16年イギリスの鳥類学者プライヤーが横浜の鳥屋を訪ねた際に見たときのない鳥に気づき詳しい調査の結果、新種として発表した。昭和11年まで関東地方で春秋の渡りのときどき捕獲されていたもののどこで繁殖していたのか謎の鳥であった。昭和11年8月宮城県の蒲生海岸でオオセッカの繁殖が確認され、神秘のベールがはがされたが、都市開発によって蒲生湿地が埋立てられ姿を消し、幻の鳥と呼ばれた。それが、昭和47年青森県木造町岩木川流域で発見され、昭和48年に三沢市の仏沼で確認された。現在は、日本と中国、ロシアの一部のみ2500羽程度しかいない。1993年の日本全体のオオセッカの雄のさえずり個体数は、専門家の情報を集約すると471羽でそのうち三沢市仏沼湿地で171羽で一番多い。仏沼湿地でのオオセッカは、全国の36%を占めている。オオセッカの好む環境は、土壌が湿潤で、ヨシの背丈が1m〜2mでヨシの勢力が弱まって、アゼスゲやオオチドメがかなりの勢力で混在する北東部の限られたところであり、ヨシーアゼスゲ群落、ヨシーオオチドメ群落の分布域と重なり、タデ、カヤツリグサなどの下草が分布し、地質、土壌、水分、植生が微妙なバランスの上で構成された生態系を形成しているところである。この部分に鳥類を食物連鎖の頂点近くに据える生態系ができあがっている。 |
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コジュリン |
国際自然保護連合レッドリスト掲載種、IBA選定種、環境省レッドデータブック掲載種。鳴き声は、気品があり、細い澄んだきれいな声である。その姿は頭に黒い頭巾をかぶっているように見える。とても可愛らしい。コジュリンの生息確認場所は、オオセッカの生息場所とほぼ同一である。コジュリンは、草原湿地の鳥類であり、全国での繁殖地は、東北地方北部、関東地方東部及び九州の北東部の3地域のみで、極めて局限されている。オオセッカ、オオジュリンとのコーラスは、仏沼以外でなかなか演出出来るものではない。 |
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シマクイナ |
国際自然保護連合レッドリスト掲載種、アジア版レッドデータ掲載種、環境省レッドデータブック掲載種。シマクイナは中国とロシアの一部でわずかに繁殖地が知れれているが草むらなどに潜行し、体も小さいので詳しい生態は分かっていない。日本には、稀な渡り鳥、冬鳥として飛来するが数少ない。繁殖期とされる夏に国内で見つかったのは仏沼が初めて。さえずりで確認したのは11羽、撮影したのは数羽。1羽はくちばしに黄色が残り、今年生まれた幼鳥とみられるほか、繁殖期の鳴き声であるさえずりが集団で確認され、仏沼が繁殖地である可能性が高まった。 また、山階鳥類研究所も写真で確認し「生息や繁殖の分布を考えるうえで重要な発見。国内で繁殖の記録はなく、確認されれば画期的」と話している。 |
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チュウヒ |
環境省レッドデータブック掲載種、仏沼が第1級の生態系であることを示すシンボル的存在。北国のヨシ原に舞う精悍な鷹で、日本では冬鳥。北海道と本州中部以北で少数が繁殖(はんしょく)する。チュウヒが巣づくりをしている場所は全国的にも少なく、たいへん貴重(きちょう)です。仏沼では、1979年6月に繁殖期の初記録がされて以来、1982年6月に巣材運び、1997年8月に巣立ち幼鳥、1999年7月には2巣計7羽の幼鳥が確認されました。今年も6月に1巣3羽の幼鳥が確認され、ほかに4つがいの繁殖行動が観察されています。野ネズミ類やカエルをとって食べる。 |
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コヨシキリ |
ウグイスの仲間で、数が一番多く、にぎやかな音風景を演出する。ジョッピリリ、ジョッピリリ、ケケシ・・・など早口で高い声で長時間さえずる。ジャズの演奏を思わせるかなりうまい歌い手である。 |
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オオジシギ |
環境省レッドデータブック掲載種 、仏沼地区で繁殖しているシギ・チドリ類はオオジシギのみである。オオジシギは、日本のみで繁殖が知られていて、北海道、本州中部以北で繁殖が確認されている。 デスプレイ飛行は、翼をこきざみに羽ばたきながら、ジェッジェッジェッ、ズビアークズビアーク、ズビアク、ズビアという大声を発しながら飛び回り、さらに大きなガガガーという羽音とももに急降下した後、再び舞上がり大声で鳴くのである。オオジシギは、越冬地でのオーストラリアで数が激減しており国際的に保護が必要になっている。 |
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