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広報くろいし2001年12月1日号より
くろいし魅力百選 その53
−黒石神社の「御神刀」 −
御神刀

 黒石神社に「御神刀」と呼ばれる太刀一振りが奉納されています。今号では、県重宝と市有形文化財に指定されているこの太刀について紹介します。

 御神刀といわれる由縁は、黒石藩最後の藩主・第11代津軽承叙が、明治時代に入ると帯刀が許されなくなったことから、藩祖信英をまつる黒石神社に奉納したためです。

 承叙は、天保11年(1840)、弘前藩の一門である津軽直記順朝の二男として出生。10代藩主・承保が嘉永4年(1851)9月に急死した後、養子として迎えられ11代藩主を継ぎました。

 その折、弘前第11代藩主津軽順承公から、刀・甲冑などの賜物があったとの記録が残されており、この中に奉納された太刀が含まれていたと思われます。長さが約74pの拵(外装部分)は、鞘全体に金の漆を混ぜ、梨色に見える「梨子地漆」 を塗り、その上に黒石藩の家紋である「五葉の牡丹紋」を装飾。柄には鮫の皮が張られているほか、滑り止めとして金の俵錨が施されています。

 また、束には革緒が備えられていることから、儀式・贈答用ではなく、衛府の官人が実用を主として使用した「衛府太刀拵」と見られ、現在は「金梨子地牡丹紋散蒔絵衛府太刀拵」と呼ばれています。

 一方、刀身部分は「古備前正恒」の銘があることから、鎌倉時代に製造されたものと推定。昭和47年、(財)日本美術刀剣保存協会の専門家が鑑定したところ、拵部分が美術工芸品として高い評価を受けたのに加え、鞘に納められている刀身部分も「再刃(焼けた刃)でなければ国宝級の価値がある」と評されました。

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 外装部分にあたる「金梨子地牡丹紋散蒔絵衛府太刀拵」は昭和49年県重宝に、また刀身部分は平成12年に市有形文化財にそれぞれ指定。一般には公開されていませんが、黒石神社の御宝物として、大切に保存されています。


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