ホームくろいし魅力百選>その51「県無形民俗文化財 上十川鹿獅子踊り」

広報くろいし2001年12月1日号より
くろいし魅力百選 その51
−県無形民俗文化財 「上十川鹿獅子踊り」−

今号では、県無形民俗文化財に指定されている「上十川鹿獅子踊り」を紹介します。


上十川鹿獅子踊り

 上十川鹿獅子踊愛好会(佐藤武男会長)が保存・継承しているこの獅子踊りは、旧暦4月8日に長谷沢神社で開かれる「獅子起こし」から旧暦 8月15日に上十川八幡宮で行われる「獅子納め」の間、地区内で踊られる伝統芸能です。

 創始年代は不明ですが、伝承では天正12年(1584)、10代浅瀬石城主・千徳政氏に獅子そろいを贈って家臣に取 り立てられた南部の品川六郎 右衛門が、千徳家のかかえ獅子として舞を完成。千徳家が滅亡後は、浅瀬石の村人が伝承し、野際村を経て明治7年に上十川に移されたといわれています。

 一時期、保存困難から獅子を山中に埋めたものの、上十川の村一帯に悪疫が広まった時、獅子を再び掘り起こして獅子舞を踊ったところ、悪疫を払い除くことができたことから、以来病難・災難などの凶事退散の舞として受け継がれています。

 約20〜30分で演じられる獅子舞は、笛・太鼓・鉦の奏者8人(うち1人は歌掛け兼務)と、踊り手4人、山持ち1人の総勢13人で構成。古来から秘伝として継承されてきた踊 りには、現在@街道渡りA門の切りB追い込みC橋掛けD女獅子競いE十五夜F松山G山掛け―の8演目があり、内容は1頭の雌獅子をめぐって2頭の雄獅子が戦いながらも、最後は和解する物語です。 昭和29年、自治庁(現総務省)主催の「全国新都市郷土芸能大会」に、青森県代表と して参加し、1位入賞を飾る など県内外で高い評価を受けていますが、今では、年3回行われる神社奉納の舞のほか、猿賀神社での獅子踊り大会をはじめ、各種祝賀会や結婚式などの祝舞として、広く踊りが披露されています。 



 年中行事として地域に根ざし、演じられてきた上十川鹿獅子踊りは、昭和57年市文化財指定を経て、平成11年には県無形民俗文化財に指定。

 「激しい踊りにもかかわらず、会員の平均年齢が40〜50代で後継者不足が悩み」(佐藤会長)とのことですが、地元・上十川小学校児童に踊りやはやしの指導にあたるなど、地域の重要な伝統芸能として保存・継承されています。


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