ホームくろいし魅力百選>その39「市天然記念物 中野神社のモミの木」

広報くろいし2000年11月1日号より
くろいし魅力百選 その39
−市天然記念物「中野神社のモミの木」−
市天然記念物「中野神社のモミの木」

 紅葉狩りの季節、もみじの景勝地として知られる中野神社境内は、今がまさに見ごろを迎えています。

 境内には、市の天然記念物に指定されているモミジと、大杉・モミの木があります。

 その一つで推定樹齢200年といわれる「モミの木」2本は、橋を渡ってすぐの随身門前に対植えされています。

 写真でもお分かりのように、高くそびえたっているモミの木は、右側が高く樹高40bなのに対し、左側は32b。

 このモミの木に一部枝枯れしていることが、昨年の第3回市議会定例会で指摘されました。

 質したのは後藤光春議員で、「市の文化財なので、専門の樹木医などの診断を…。」が質問の要旨。

 市は今年度、青森県樹木医会に、市指定の天然記念物や指定の可能性がある樹木の調査・診断を依頼しました。

 先般、市教委文化課に、依頼先からの診断結果が送付され、生育環境の状況や所見・対策等が報告されました。

 モミの「診断カルテ」には、左右それぞれについて記述があり、樹勢を測定する活力度判定では、右側が比較的良好なのに対し、左側の木は衰弱が激しいと記されています。

 枝枯れ等は、「河川護岸工事や北側山間の基礎コンクリート工事の際に生じた根元の断根と盛土が原因」と断定。

 対策として、「早急に根元の断根腐朽部に殺菌処理を行い、根系にできるだけ土壌改良工を施す」と結んでいます。

 モミは根が深く、谷間などの深層な肥沃地に生育し、樹齢も100〜150年と比較的短命な樹木。中野神社のモミは、低地に生育し樹齢200年の老木ですが、いまだに健在です。

 モミの木は、庭木やクリスマスツリーなどに用いられる日本特産の常緑針葉樹。植栽分布は、北海道南部を北限とし、全国にまたがります。

 自然分布は、秋田県能代市が北限で、鹿児島県屋久島を南限に広く生育。しかし樹種が短命なことから、巨木は全国でもあまり見当たりません。

 県内では、十和田湖町の樹齢500年以上のモミの木が、唯一県の文化財に指定。津軽地方では、弘前公園をはじめ、長勝寺、最勝寺のモミの木が名木として知られています。

 中野神社のモミの木は、これらと比べても遜色なく、また神前の対植えであることに価値があり、昭和58年市の天然記念物に指定されました。


前ページへ戻る ホームページへ戻る