

2008年10月3日
青森空港からレンタカーで約2時間、途中「立ねぷた」でお馴染みの五所川原市を通り抜け、やってきたのは青森の縄文遺跡群のひとつ「亀ヶ岡遺跡」。
この亀ヶ岡遺跡を一番象徴するのが遮光器土偶、遺跡周辺では「シャコちゃん」という愛称で親しまれているほど、妙に愛くるしい土偶は、おそらく教科書経由で誰しもの頭に焼き付いているであろう、縄文のアイコン。
ただ、今シャコちゃんが住んでいるのは、残念ながら青森ではなく東京国立博物館。なので、実物以上のスケールを誇るシャコちゃんに会いに行くために、JR木造駅に足を伸ばすことに。すると、もれなく全長17メートルの巨大シャコちゃんに会うことができる。

まるで、初めて自由の女神を見たような驚きと、おそらく色々な意味で色褪せることがない記憶が頭に焼きつくこと必須だ。そんな興奮でお腹が空いたなら、駅前にある「神武食堂」へ行こう。
紺色の暖簾がかかった引き戸を開くと、右には小上がり、左にはテーブル。つまり、自宅でくつろぐかのように落ち着いて食べるもよし、テーブルで食堂という空間を感じながら食べるもよし、となる。
一目で本能に潜む食堂スイッチが入ってしまうほど、品数豊富なメニューの中から選んだのは「担々麺」。

ゴマの甘み・辛さ・コクが作り出す深い味わい待つことしばしで、自分の目の前に担々麺が運ばれてきた。湯気が立ち上る熱々の丼には赤々としたスープが並々と注がれ、その上にはたっぷりの肉味噌が盛られている。ルックスは最高だ。
まずはスープから。まろやかなゴマの甘みとコク、辛さがいたずらに刺激するだけではなく、コクを一層膨らませて、心地よさへと変化させている。次に、肉味噌をレンゲで掬って口元へ。しっかりと炒められた熱々の肉味噌は、細かく刻まれたザーサイがポイント。ただ単に肉味しかしないのではなく、しっかりと調味されている。こうなると肉味噌ごはんが欲しくなる。あとは、そんなスープと肉味噌をしっかり絡めて、もやしのシャキシャキした食感と共に、麺を思いっきりすするだけ。すると、至福の時間となる。
この食堂、実は親子数代に渡って受け継がれる、「百年食堂」と呼ばれるもの。一分一秒の単位で積み重なったお店の歴史は、想像もつかない苦労があってこそのもの。だからこそ、歴史の厚みが味の厚みとなる。そして、縄文の歴史というものも、想像がつかないような一分一秒が積み重なってできたものだ。
そんな思いを馳せながら、熱々の器を空にするのも悪くない。

※メニューは一例です。