 |
| テーマ『鳥』秀逸以下略 |
| |
|
|
| 工藤 邦男 選 |
| 天位 |
| 恐竜と鳥の骨格似ていると園児言いつつ色を塗りおり |
| 杉山 由枝 (茨城県龍ケ崎市) |
| 評 |
絵本やテレビなどで誰から教えられるともなく知恵のすすんでいる園児に対するおどろきがさり気なく表出されている。作者は幼稚園の先生であろうか、現代の児らをとりまく社会背景まで想いの及ぶ一首。 |
|
|
| 地位 |
| 鳥の声で目覚めたのよと仏蘭西を旅する友より囀り届く |
| 松尾 タイ (青森県八戸市) |
| 評 |
洒落た一首。仏蘭西を旅行中の友から、鳥の声で目覚めたのよと電話。その電話で鳥の囀りまで聞かせてくれた。「囀り届く」には、もう一つ、友のお喋りもにおわせてうまい。 |
|
|
| 人位 |
| 縁日にて幼の買ひしひよこなり軍鶏に育ちて胸張りあるく |
| 染野 光子 (茨城県三和町) |
| 評 |
郷愁をそそる一首。幼の手の中で、ぴよぴよと鳴いていたのが、いつしか成長して、しかも威丈高な軍鶏になったという意外性がよい。縁日のひよこは大方が雄鳥であることのかなしさも漂う。 |
|
|
|
|
|
| |
|
|
| 廣瀬 直人 選 |
| 天位 |
| 仏法僧賽の河原が耳澄ます |
| 田持 昭吉 (青森県むつ市) |
| 評 |
幻想と現実の接点を捉えた微妙な世界です。夜も深い「仏法僧」の声が作り出す静寂感。 |
|
|
| 地位 |
| 杉山のてっぺんは空夏うぐひす |
| 佐々木 育子 (青森県八戸市) |
| 評 |
よく透る「夏のうぐひす」の声と杉山の上に広がる晴天を結んだ点に風景への確かな目があります。 |
|
|
| 人位 |
| 遠会釈して囀りの中にあり |
| 寺内 定雄 (栃木県栃木市) |
| 評 |
距離はあってもお互いに誰かとわかる二人です。周りは鳥の声がいっぱい。のどかな春昼の印象。 |
|
|
|
|
|
| |
|
|
| 定本 広文 選 |
| 天位 |
| 巣立つ日はゆっくりでいい羽の下 |
| 藤本 美佐子 (栃木県今市市) |
| 評 |
鳥の気持ちと人間の心を、うまくオーバーラップさせた。一度巣立てば、自身で飛ばねばならない。生きねばならない。中七にこもる愛情の温かさが、十分に伝わってくる。 |
|
|
| 地位 |
| 鳥たちが歌う日のため木を植える |
| 藤田 雪魚 (青森県三戸郡五戸町) |
| 評 |
林や森があってこそ、多くの鳥たちの歌が聞こえる。自然を残したい願いの中に、生き物、特に鳥たちへの心配りがある。先を見通した下五の行動が、人間と共存の道だろう。 |
|
|
| 人位 |
| 諦めた振りをしている籠の鳥 |
| 三宅 保州 (和歌山県海南市) |
| 評 |
空を飛び回るのは鳥が満喫出来る自由。それが出来ないのは、人間サイドからの勝手。可愛がられていても籠の鳥には夢がある。上五・中七は軽くとらえているが、本音かもしれぬ。 |
|
|
|
|
| |
|
|
| 中里 茉莉子 選 |
| 天位 |
| 畔に座り草笛吹けば新緑の山にこだますうぐいすの声 |
| 小原 和 (青森県十和田市 十和田市立甲東中学校 二年) |
| 評 |
農作業の手伝いをしてひと休みの時の情景でしょう。さわやかな季節感にあふれ、仕事をやり終えたあとの充足感が心地よい草笛と重なります。下の句の豊かな自然が読む人の心を潤す一首です。 |
|
|
| 地位 |
| こいのぼり誰より知ってる春の空でもねほんとは翼がほしい |
| 大鹿 詢子 (青森県三沢市 三沢市立第一中学校 三年) |
| 評 |
視点に独自性があり、発想が新鮮です。翼がほしいこいのぼりは作者の気持ちそのものです。大らかさが伝わり、春の大気が肌に感じられるうたです。 |
|
|
| 人位 |
| ぴよぴよと鳴きだしそうな「ひよこ」のお菓子「ごめんね」と言ってわたしは食べる |
| 篠田 弥生 (青森県十和田市 十和田市立北園小学校 六年) |
| 評 |
ひよこの形をしたお菓子の表現がリアルです。そのかわいらしい姿に食べることをためらっている姿にやさしい気持ちが表出されています。口語調の表現がリズミカルに流れています。 |
|
|
|
|
|
| |
|
|
| 沼山 虹雨 選 |
| 天位 |
| 雲を切る刃の如く燕飛ぶ |
| 奈良 愛美 (青森県青森市 青森山田高等学校 一年) |
| 評 |
つばめは、春になると南方から日本へ渡って来る。飛ぶことが極めて早く、その一瞬を「刃の如く」と、比喩で捉えたところがこの句の良さである。高校生らしい感性のはたらいた句と言えよう。 |
|
|
| 地位 |
| 鳥帰る空描くための青絵の具 |
| 大林 タマ里 (福岡県北九州市 北九州市立思永中学校 二年) |
| 評 |
日本で越冬した鳥は、春になると北方へ帰って行く。この生徒は、日頃その情景を絵に描きたいと思っていたかも知れない。「空描くための青絵の具」には、中学生らしい夢と詩情がある。 |
|
|
| 人位 |
| 青空に孤高のタカが今日も舞う |
| 花田 凛 (青森県十和田市 十和田市立十和田湖小学校 六年) |
| 評 |
小学生にしては、大人のような発想の句であるが、「孤高」の意味をわかって使用しているのであれば、鷹の習性をよく捉えた、すぐれた作品である。 |
|
|
|
|
|
| |
|
|
| 岡本 かくら 選 |
| 天位 |
| 鳥になり空の世界へレッツゴー |
| 築地 龍成 (秋田県南秋田郡五城目町 五城目町立五城目小学校 五年) |
| 評 |
広い空には、いろんなゆめがいっぱい、知らないことがいっぱい。だから、ゆめをつかみに、知らないことをさがしに、さあ、元気でレッツゴー。 |
|
|
| 地位 |
| 鳥たちに伝言役をたのもうよ |
| 石川 与夢 (秋田県南秋田郡五城目町 五城目町立五城目小学校 五年) |
| 評 |
自由に空をとべる鳥たち。この鳥に、伝言をたのむなんて、楽しいことを見つけたね。きっと、すてきなお返事を、持ってきてくれるよ。 |
|
|
| 人位 |
| トライアスロン走り切ったら鳥になる |
| 畠山 岳人 (宮城県仙台市 東北高校 二年) |
| 評 |
トライアスロンという過酷なレースに、全力で走り切った瞬間は、まさに、鳥になった境地であろう。これからも、こんな経験を、多く持ってほしいもの。 |
|
|
|
|
|
| |
| [TOP] |
| |